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『マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる!』(著:藤井英雄)〜わかりやすいマインドフルネスの一冊!

44冊目,
藤井英雄 マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる!

マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる! (スピリチュアルの教科書シリーズ)

読了.

「マインドフルネス(mindfulness)」が今注目されています.
その一方で,マインドフルネスの言葉の意味がわかりにくかったり,
マインドフルになるための瞑想が,スピリチュアルな,なんだか宗教的な香りがして
なんかちょっと気軽に触れてはいけないんじゃないのかなと敬遠されがちだったりもします.

実は,マインドフルネスは誰にでも生じています.
例えば,何かに熱中していて,「はっ」と我に返った瞬間はマインドフルネスです.

...なかなかわかりにくいでしょうか.

ではマインドフルネスを理解するために,字面の意味を確認してみましょう.

日本のカタカナ英語で「マインドフルネス」を無理やり理解しようとすると,
マインド(mind):【名詞】心,精神
フルネス(fullness):【名詞】充足,充分,満ちること
これらの組み合わせて,「心,精神的に満たされいる状態」ってことでなのか???
と思われがちですが,誤解です.
意味が違います.

マインドフルネスのつづりは,mind-fullnessではなく,maindfulnessで,「l(エル)」が1つです.

マインドフル(mindful)の意味は,「【形容詞】気を配る,意識している」で,
マインドフルネス(mindfulness)はその名詞で,「注意深さ,留意すること」という意味になります.

マインドフルネスの意味するところは,
「精神的に満足した状態」ではなく,
「今,ここ」の現実をリアルタイムかつ客観的に気づいていることで,
客観視する技術です.

現実から刺激を受けると,感じたことに対してまず無意識に好き・嫌い,安全・危険など瞬時に見極めます.
その後,その見極めついて顕在意識下で思考し,何かしらの感情が生まれ,どうするか意志決定を行います.(P88〜P103,心の全体像 図はP94より引用)

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マインドフルネスを実践すると,
これまでの経験や自己肯定感などをもとに潜在意識下で無意識に行われた「見極め」を,
マインドフルに客観視することで,その後に引き続く冷静に思考することができ,
感情を整理し,納得して意思決定を行うことができるようになるわけです.

マインドフルネスは科学的アプローチの基本技術の一つと言えるでしょう.
知っておいて損ではありません.

この本では,マインドフルネスの特徴,作用点,欠点,欠点を補うトレーニング法など詳細に解説されています.
300ページ弱ありますので,ゆっくり紹介されているエクササイズをやりながら読み進めれば,しっかしマインドフルネスを理解し身につけることができます.


(※新装版となっています。)