僕らの脳は原始時代からそれほど進化していない。
スマホが登場したのはこれまでの人類1万世代のうち、ここ1世代のこと。
進化は世代を重ねるごとに進むわけで、脳が対応できないのは当たり前か。
ちなみに獣を追っかけて原野を駆け巡っていたのは9500世代くらいまで。
脳は本来、生き抜くために、注意散漫である。
そこに、報酬物質ドーパミン刺激を一日数百回与えるスマホが組み合わさると、ヒトの脳は容易にハックされてしまう。
ドーパミンは、集中力を向けるべき対象を決める物質であり、モチベーションの脳内物資という解説に驚いた。
SNS、スマホとの正しい付き合い方・使い方は、「交流」と「情報発信」。
デジタルデバイス、SNSの、現時点でわかっている真実を理解できました。
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とくに気になった部分をご紹介します。(カッコは引用または参考ページ)
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・報酬物質ドーパミンの最も重要な役目:何に集中するかを選択させること。満足感を与えるというより行動を促す。(P70)
・スマホは依存性の高い集中力を奪うドラッグ:スマホの着信音が聞こえたときの方が、実際にメールやチャットを読んでいるときよりもドーパミンの量が増える。「大事かもしれない」に強い欲求を感じる。(P77)
・何かを無視するというのは、脳に働くことを強いる能動的な行為(P94)
→スマホの存在を無視するのはそれ自体、集中力を要する。
→学習に、睡眠に集中すべく、スマホの存在を忘れるためには、サイレントモードくらいでは不足で、別室に置くなど工夫が必要。
・視界にスマホがあると、会話があまり楽しくなくなり、相手を信用しづらく共感しにくいと感じる。(P106)
→スマホを無視するために労力・集中力が削がれ、会話に集中できなくなる一例。
・SNSを使うほど孤独になる:5000人以上を対象にした実験によると、本当の人間関係に時間を使う(リアルに人と会う)ほど幸福感が増していた。一方、フェイスブックに時間を使うほど幸福感が減っていた。(P137)
・SNSでメンタルがやられやすい人:神経質で、心配性で、常に不安を抱えている人はSNSを頻繁に利用することで精神状態が悪化しやすい(P147)
・SNSをみているだけユーザーはメンタルがやられやすい:消極的なユーザーは、写真をアップしたり議論に参加する積極的なユーザーよりも精神状態が悪くなりやすい。(P147)
→フェイスブック上でアクティブなコミュニケーションは9%だけ。ほとんどのユーザーは見ているだけというのが事実
・SNSを社交生活をさらに引き立てる手段、友人や知人と連絡を保つための手段として利用している人は良い影響を受ける。対して、社交生活の代わりにSNSを利用する人たちは、精神状態を悪くする。(P148)
・SNSで自信がなくなるのは、常に周りと比較してしまうから:オンライン上には必ず自分よりリッチな人や社会的に成功している人が見つかる。自分が誰かより劣っていることを知ると、心の平安、バランス、精神力に関与するセロトニンが減少する。(セロトニンは社会的な地位を失うと減少する)
・電子書籍が紙の本より学びが劣るわけ:タブレットで本を読むとき、スクリーンのあるデジタル端末のタブレットはメールやチャット、更新情報などがくれるドーパミンの報酬を連想させ、脳が文章に集中するよりも、報酬がないことを無視するのに貴重な処理能力を費やしてしまい、結果として学びが悪くなる可能性がある。(P183)
・1日2時間を超えるスクリーンタイムをはうつのリスクを高める。1日に7時間以上使用する人は、うつと不安の症状が2倍も多く見られた。(16件の研究で合計12万5000人の子供・若者を調査した結果)(P190)
・スマホは集中力だけでなく心の不調をガードする時間も奪う:スクリーンの前で4時間も過ごしていると、リアルな社会的接触の暇がなくなる。運動や睡眠時間もなくなる。(P195)
・運動で脳を整えよう:あらゆる種類の運動が知能によい効果を与える。6ヶ月間に最低52時間=週に2時間、たとえば週に45分の運動を3回。脳に関しては週に2時間くらいで効果の限界がくる。心拍数は挙げないより上げたほうがいい。(P216)
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