歯科医院に来られた患者さんには、問診票を書いてもらいます。
その後、医療面接を行い、これまでの病歴や、治療中の病気、飲んでいる薬などについてお伺いします。
私「治療中のご病気はありますか?」
↓
患者さん「ありません」
私「今、飲んでいる薬はありますか?」
↓
患「ありません」
おお!治療中の病気がなくて、飲んでいる薬もないなら、健康!?なのでしょうか!?
私「最近、健康診断は受けました?」
↓
患「3年以上は受けてませんね。」
私「最近、血液検査とかうけましたか?」
↓
患「やってないですね。」
私「血圧、はかってますか?」
↓
患「血圧計はうちにありますけど、はかってないですね。
私「!!?」
ここまで来ると、キケンな香りがします。
コンテンツ
「病院に行っていない」「薬をのんでいない」が健康ではない
20歳代、30歳代であれば、病院にも行かず、薬も飲んでいないという方であれば健康である可能性が高いです。
しかし、40歳代、50歳代以降くらいになると、怪しいです。
40歳代を超えると、体重や血圧や血糖値やコレステロールのうち、どれかまたはいくつかの値が上がり始める方が増えてきます。
血圧もはからず、血液検査もせず、何年も健診に行っていないとなると、何かしら病気的状態が隠れている可能性を疑います。
お勤めの方であれば、年1回など、会社で健診があるでしょう。
しかし、主婦の方、自営業の方、定年退職後の方などは、定期健診を受けられていない方がおられます。
歯科治療はある程度の体の健康が担保されていることが前提
歯科治療を行うにあたって、なぜ体の健康がある程度担保されていないといけないかというと、
ストレスをかかる処置を行い、麻酔を使い、歯を抜くといった傷ができる処置をするからです。
ストレスがかかったり、麻酔をしたりするときには、血圧・脈拍が上下し、心臓・血管に負担がかります。
歯を抜いた後は、血が出ます。血圧が高すぎると止まりません。
また、コントロールされていない糖尿病の方の場合、歯を抜いたあとの傷の治りがとても悪くなります。
安全に歯科治療を行うために、日々を健康にすごすために、これからを元気に楽しむために、
少なくとも年1回以上は、血液検査ありの健康診断を受けましょう。