歯の話

入れ歯を作り始めたら、孫の結婚式が入る件

歯科には「そんなことあるよね」という話があります。

その中で、「入れ歯を作り始めたら、孫の結婚式が入る」というものがあります。

入れ歯の作り方は、一般的には、
型を1〜2回に分けてとって、
かみ合わせを記録して、
完成前の確認をして、
完成・装着という流れになります。

総入れ歯(総義歯)であれば、これらのステップをすべて別日にすることがあり、制作に2-3ヶ月かかることもあります。

「今の状態でも、ちょっと外れやすいくらいで、それほど困ってないから」という義歯の状態が明らかによくない患者さんにご納得頂いて、義歯を作り始めたら。。。

「あの、来月、孫の結婚式が入りまして、それまでに新しい入れ歯はできますか?」
と言われることがあります。

他にも、
「来週、お葬式が。」
「3週間後、旅行に行くので、きれいな歯で食事したい。」
「今度、検査入院することになりまして。」
「がんが見つかって、明後日、入院、来週手術になりました。。。」
「先日の雨で家が水没して、遠くに引っ越すことになりました。。。」
などなど、
『前から予定に入っていたであろう件』『突然、予定に入ってくる件』が、いろいろ発生してきます。

前者の、以前から予定が入っていた件については、その予定をちゃんと把握しておけば対応できますが、
後者の『突然、予定に入ってくる件』は、厄介です。

なかでも、命に関わる案件が入ってくると、非常に辛いものです。

具合の悪い入れ歯、状態で頑張っているというのは、体の機能低下の状態であります。

体調がいいときはなんとか対応できるかもしれませんが、
体の調子がちょっとでも悪くなると、体力でくちの中の不具合をカバーできず、体がより弱ってしまいます。

いざというとき、慌てないように、定期的に歯科受診しながら、おくちの状態をよりよく保つ治療は受けるようにしたいものです。