歯の話

歯科医院に行くときに準備すると良いモノ・コト9つ

歯科医院をスムーズに受診するときの準備のお話です。

歯科医院は行くだけでもかなり緊張する場所。

できる準備はできるだけしていくほうが、焦らず安心して受診することができます。

準備すべきもの・こと、そして、なぜその準備が必要なのかについてもご説明します。

 

それではみていきましょう。

コンテンツ

保険証(+医療券など)

保険証は毎月みせてください。
なお、保険の切り替えがあれば、月の途中でも教えてくださいね。

自己負担分以外の費用については、歯科医院が保険機関などに請求します。

そのときに保険証などの情報が必要になります。

 

診察券

カルテ番号、氏名、生年月日、予約日時などが記載してあります。

私の勤務する福知山では、名字が「あしだ」「おおつき」「しおみ」さんの方がめちゃくちゃ多いので、診察券があると、ご本人さんの確認もスムーズです。

 

予定表(手帳・スマホアプリなど)

歯科医院は次回の予約をとることが多いです。

アクティブな治療中であれば、1週間から1ヶ月後くらい。
定期検診なら、3〜6ヶ月で予約をとることが多いです。

持ち運びできる手帳や、スマホのカレンダーアプリなどがあれば、便利です。

自宅据え置きのカレンダーでの管理はちょっと不便です。

もし自宅カレンダーしかないという場合は、先の予約を確認して受診しにいき、次回の予約をとっておくことをおすすめします。

「帰ってから電話しますね」では、たいてい忘れてしまいますので。。。

 

薬手帳

医科でもらった薬の情報がまとめられています。

飲まれている薬をみると、どんな病気の治療をしているか、その病気の程度はどのくらいであるかを知ることができます。

また、処方している病院名・担当医師名の情報も書かれていますので、歯科医院から、かかりつけ医へ問い合わせするときに役立ちます。

「薬手帳もってないよ!」という場合は、飲んでいる薬の名前を教えてほしいです。

「飲んでいる薬の名前わからないよ!!」という場合は、飲んでいる薬を全部持ってきてください。

歯科医院を受けるのに、体の病気のことは関係ないだろうと伝えなかったり、知られたくないからか隠される方がおられます。

しかし、歯科医院では心臓・血管・脳に負担のかかる局所麻酔を使用したり、歯を抜くなどの血の出る処置、痛みを感じる処置をすることがしばしばあります。

歯科医師は病気の状態・体調に配慮して、使う麻酔薬、処置方針、処置する時間帯などを決めます。

気分が悪い・血が止まりづらい・傷が治らないなどのトラブルが起こると大変ですので、ぜひあなたの体の情報をお伝え下さい。

 

注射・点滴の情報

がんの治療では、化学療法で注射・点滴治療をすることが多いです。

また最近では、骨粗鬆症でも注射・点滴治療があります。

これらの薬の中には、傷の治りがゆっくりになるもの、骨の治りに影響があるものがありますので、お教えください。

注射剤の情報は、薬手帳に書いていないことがあり、意外な落とし穴です。

 

薬のアレルギーの情報

歯科医院では抗生物質や痛み止めを処方することがあります。

薬をのむと、じんましんや息苦しさや顔の腫れなどのアレルギーが出る方が中にはおられます。

アレルギーが出た薬の名前は、かならず!覚えておいてください。
そして、医科・歯科受診したときは伝えてください。

アレルギーの出た薬をふたたび飲むと、より症状が強ることも多く、非常に危険ですので。

 

 

血液検査結果

一番新しい検査結果は必ず持ってきてほしいです。

できれば、ここ2-3回分があるとありがたいです。

肝臓・腎臓などの機能はどうか?
血の止まりやすさは?
糖尿病の状態は?
など、読み取れる情報がたくさんあります。

 

 

 

これはあるといいな?というものを最後に

言いたいことを2つ or 3つにまとめておく

伝えるべきは一番困っていることです。

「歯が痛い」
「噛みにくい」
「つめものがとれた」

いつから困っているか、痛みの強さはどれくらいかを確認しておいてください。

さらに必要な情報については、歯科医師・スタッフとお話しているやりとりの中で収集していきますので、ご安心を。

 

ときどき、
長年、歯科医院を受診していなかった方、心配性の方は、積年の思いを数年前からご説明してくれる場合があります。

数年前の情報が必要なことは、ごくたまにありますが、
診断・治療には、最近のエピソードと、現状のお口の中から得られる情報で十分であるケースがほとんどです。

また、一度に10〜20のことについてお話されても、
今すぐやるべき治療と関係なかったり、すぐに対応できません。

こまったことを2つか3つだけ。

そして、困っているランキングワースト1を伝えてください。

伝えたいことは伝えるべきですが、
あせらずぼちぼち少しずつ歯科医師にお伝えくださいませ。

 

歯科医院で何もせずに待っていると、緊張感が高まって、気分が悪くなってしまいます。
好きな本を1冊持っていくのもいいですね。

 

 

いかがでしたでしょうか?

私の勤務する病院歯科には、ご病気を多くお持ちで、ご高齢の方がよく来られます。

「薬手帳お持ちですか?」
「新しい血液検査もってますか?」
「どんな注射されてますか?」
というやりとりが、こんにちは、というあいさつと同じくらいなされています。

 

あなたに安全かつ最良な医療を提供したいので、いろいろお伺いするのです。

今回のお話が、ご自身、もしくはご家族の方の歯科受診の際に役立ちましたら幸いです。