こんにちは,歯医者です.
骨粗鬆症治療薬のうち,骨吸収抑制薬の副作用のひとつである顎骨壊死,顎骨骨髄炎に関するツイートまとめです.
今度の9月にやるセミナーの構想中。骨粗鬆症患者における骨吸収抑制薬剤関連の顎骨骨髄炎のお話です。
医科歯科連携をスムーズにするためのお話にしようと思ってます。#骨髄炎#骨粗鬆症— 大原 廣之(ひろゆき)@くちのプロ (@Hiro_Oohara) August 16, 2017
骨密度が減って骨折しやすくなる骨粗鬆症は、50代以上の女性の4人に1人以上がなる病気。
骨が減らないようにするために骨吸収抑制薬を使用する場合が多いです。
その薬の副作用でごく低い確率であるものの顎骨骨髄炎という顎の骨に細菌がとりついてなかなか治らない病気になることがあります。— 大原 廣之(ひろゆき)@くちのプロ (@Hiro_Oohara) August 16, 2017
顎骨骨髄炎のそもそもの原因は口の中の感染源。
重度の虫歯や歯周病が長らく存在して顎の骨に細菌が取り付きやすい状況がよくありません。
骨粗鬆症の治療に際して歯科検診が望まれます。#骨粗鬆症#顎骨骨髄炎#顎骨壊死#ビスフォスフォネート#BRONJ#ARONJ https://t.co/xpdKanItGP— 大原 廣之(ひろゆき)@くちのプロ (@Hiro_Oohara) August 16, 2017
漢字が多すぎで読む気がしないと思いますのでまとめます。
要するに、体が悪くなる前に歯医者に行きましょうね、というお話です。
体だけ、お口の中だけ悪いというのはまれで、だいたい状況は相関しています。#歯#骨粗鬆症 https://t.co/sv6hdLQ3bv
— 大原 廣之(ひろゆき)@くちのプロ (@Hiro_Oohara) August 16, 2017
・骨粗鬆症治療薬のうち,ビスフォスフォネートや抗RANKL抗体薬を長期(4年以上)にわたり使用されている方は,顎骨骨髄炎の副作用が生じるリスクが高まります.
・骨粗鬆症のためにビスフォスフォネートにより治療を受けられている方の薬剤関連顎骨壊死の発生頻度は0.01〜0.001%程度でごく低いです.
・発生頻度は低いものの,顎骨骨髄炎,顎骨壊死をいったん発症すると,治療が長期間に渡ったり,骨粗鬆症の治療を中断する必要があったりします.
・顎骨骨髄炎,顎骨壊死の原因はお口の中の感染源です.むし歯や歯周病が治療されずに長期に存在すると,顎の骨へ細菌が感染する可能性が高まります.
・歯科治療でお口の感染源を取り除くことで,顎骨骨髄炎,顎骨壊死といった副作用発生のリスクを下げることが出来ます.骨粗鬆症治療をされる予定の方,されている方はぜひ歯科医院を受診してください.
※「副作用がこわい!」といって骨粗鬆症治療薬の使用の自己中断をするのだけは絶対にやめてください.薬の種類についてわからないことは担当の医師に相談してください.
参考資料:
・骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の病態と管理:顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2016
