『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』(著:二宮 敦人)〜好きを突き詰める。今を生きる。今を楽しむ。

『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』(著:二宮 敦人)

上野にある芸術と音楽の東大、東京藝大の学生たちを4年1ヶ月にわたり取材して書かれた本です。

ひとつの大学の中にある、カラーの全く異なる美校と音校の対比は面白さ抜群! 

そして、私が感動したのは、
登場人物たちがみな、自分の好きなことについて考え、とにかく打ち込んでいること。

今を楽しむとはどういうことか?今を生きるとはどういうことか?ということを考えさせてくれます。

本書にとりあげられていた藝大の学生たちは、自分の立ち位置というか、自分のことを良く理解しようと自問自答を続けています。

美術なり、音楽なりの表現を通して、自分を見つめる。


文章を書くときに必要なことは、自問自答と言われますが、
ものづくりや表現、アウトプット全般において、自己洞察は必須であるのでしょう。

「天才」「カオス」と傍目からは評されがちですが、彼らは非常に謙虚であり、また自分の信じる道を真剣に進んでおり、その姿は尊敬に値します。

発信者、表現者としてはぜひ読んでおきたい一冊ですね!