2月下旬に,新聞を読んでいてびっくりした記事.
全国大学生活協同組合連合会の第52回学生生活実態調査のデータのひとつ,
全国の国公立および私立大学の学部学生10,155人を対象とした
読書時間の調査結果がこちら.
(全国大学生活協同組合連合会 第52回学生生活実態調査の概要報告HPより引用)
2016年の調査では,1日の読書時間が0分の学生が49.1%という衝撃の多さ.
その一方で,スマートフォンの1日の利用時間の平均は161.5分...
新聞記事を読んだときは,
「本を読まないなんてもったいないなぁ〜.」
「スマホ使用時間なが!」
というびっくりして考えるのをやめていました.
今日ふと文化庁の平成25年度国語に関する世論調査の結果を見ていたら,
読書が嫌いだから読書時間が0分なのではなくて,読書がしたいけどできないから0分なんじゃないか?
と思いました.
そして,
読書が「できない!」から「できる!」に変える方法について考えてみましましたのでこの記事を書いています.
コンテンツ
一般的な読書量
「本を読まないのはお金がない学生だからじゃないの??」と思うかもしれませんが,実際はどうなのでしょうか.
全国 16 歳以上の男女を対象とした,文化庁の平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要のデータを見てみましょう.
(文化庁 平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要より)
いやはや...30歳代以上でも一ヶ月に一冊も読まない人は平成25年時点で40%を越えています.
読書しないというのは学生に限った状態ではなかったようです.
次に,一ヶ月に読む本の冊数を見てみましょう.
(文化庁 平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要より)
月に3〜4冊,年に40〜50冊読めば,日本で上位2割の読書家になれるようです.
月に1冊よむだけでも日本人の中でも本を読んでいる側に仲間入りできます.
読書をしたいの?したくないの?
日々の読書時間が0分の方は読書がやりたくないからしないのでしょうか?
こちらは「今後,自分の読書量を増やしたいと思うか」という質問の結果.
(文化庁 平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要より)
3分の2の人は「読書量を増やしたい」と思っているとのこと.
読書時間0分の方の中にも読書をやりたいと思っている人は確かにいます.
これが,やりたいけど「できない!」の人です.
「できない」には理由があるはず.
その理由は...
(文化庁 平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要より)
健康上の理由以外では,
・仕事や勉強が忙しくて読む時間がない
・情報機器で時間が取られる
・テレビの方が魅力的である
これらが読書を邪魔する3大理由です.
仕事や勉強に忙殺されている方にこそ,効率化のヒントが本の中にはたくさんあるので,ぜひ読書をしていただきたいものです.
情報機器(携帯電話,スマートフォン,タブレット端末,パソコン,ゲーム機等)で時間が「盗」られているの割合が平成20年→平成25年で急増している点は注目です.
調査から4年経っている今はもしかしたらもっと増えているかもしれません.
これらの情報機器の中でシェアが増えているのは「スマホ」なので,スマホは時間泥棒確定でいいでしょう(笑).
「勉強や仕事で忙しい」から脱出するには,スマホやテレビなどの時間泥棒を見つけて,自己成長のための読書の時間を少しでも確保して,効率化をしていく必要があります.
読書量を増やす方法〜呼び水読書術
読書量を増やすためには,時間を確保するのと同時に,
「今後読書を増やしたいという気持ち,モチベーション」も必要です.
こちらは,1ヶ月に読む本の冊数と,今後の読書量を増やしたいかどうかの関係の図ですが,
(文化庁 平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要より)
1冊以上読む人は,1冊も読まない人と比較して今後の読書量が増やしたいと思っていることを表しています.
つまり,「本は読めば読むほど読みたくなる」というわけです.
読書が「できない!」を「できる!」にするには,とりあえず1冊,興味のある1冊を読むところがきっかけになる可能性があります.
とりあえずの1冊が,次の読書の「呼び水」になるわけです.
とりあえず,とりあえずの「呼び水読書術」がよさそうですね.
まとめ
読書0分の人たちの中には,やりたいけどできない!という人がいることがわかりました.
そして,出来ない理由を見てみると,読書を始めるには時間泥棒であるスマホやテレビとの付き合い方を見直す必要がありそうです.
また,読書を増やして習慣化するには,とりあえず1冊読むということが大切です.
読書には多くのメリットがあります.
(文化庁 平成25年度「国語に関する世論調査」の結果の概要より)
新しい学びを得る方法としては費用対効果の高い手軽な手段です.
新年度が始まったばかりですし,「できない!」を「できる!」に変えて,新しく読書をはじめてみませんか?
身になる読書に役立つ本はこちら