歯の話

「親知らずはさっさと抜いておいたほうがいいよ」という話

こんにちは!

今回は歯医者らしく,
「抜かなれければならない親知らずはさっさと抜いておいたほうがいいよ」
という話をしてみます.

 

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抜かなければならない親知らずとは?

抜かなければならない親知らずとは,

・正しい方向に生えておらずむし歯になっている親知らず

・正しい方向に生えておらずまわりの歯ぐきがはれる原因になっている親知らず

・正しい方向に生えておらずとなりの歯のむし歯の原因になっている親知らず

などです.

 

抜かなければならない親知らずをさっさと抜いておいたほうがいい理由

・時間が立てばたつほど親知らずやその隣の歯の条件が悪くなる.

悪い環境にある親知らず,そして隣の歯は,
時間が立てば立つほど,むし歯や歯周病がすすんでしまいます.
抜くなら今がベストです.

 

・腫れている・痛みがあるような炎症が強いときには抜けない.

痛くもない親知らずを抜くのは気が進まない...というのはわかります.
しかし,腫れや痛みが強い時は,問題の歯が抜けない場合も多いのです.
歯を抜くまでに,腫れや痛みを引かせる治療が間にはさまるので,結果的に苦しむ期間が長くなったりします.

 

・妊娠中・授乳中に症状が出ると抜きづらい.

女性の場合,妊娠中や授乳中に親知らずに症状が出る場合があります.
レントゲンを取りにくかったり,薬を飲みづらい時期ですし,抜歯処置は体にストレスがかかります.
デリケートな時期の前に,取り除くことができる心配の種は取り除くのがベターでしょう.

 

・年をとると骨が硬くなる.治りが悪くなる.

年をとると,骨が硬くなっていきます.硬い骨に埋まっている歯を抜くのは大変ですし,硬い骨は血の巡りも良くないので治るまで時間がかかりがちです.

 

・体の都合で抜きたくても抜けない場合がある.

体の都合で抜きたくても抜けない場合があります.

例えば,状態の良くない高血圧や糖尿病などかかっている場合は,体の具合が良くなるまで抜けないことがあります.

また,骨粗鬆症の治療をされている方は骨の治りに影響のある薬などもあり,慎重に対応する必要があったりします.

さらに,ガンなどで化学療法を受けられている方では,抗がん剤の種類によっては傷の治りが著しく悪くなるような種類もあり,抜歯ができなかったり,体の治療を中断せざるを得ない場合もあります.

 

ということで...

「抜かなければならない親知らずはさっさと抜いておいたほうが良い」です.

まだ親知らずが残っていて心配だという方は,この記事を読んだのも何かの縁です.

かかりつけ歯科医院の先生に相談してみましょう〜.

 

それではまた!

 

※注:智歯は場合によっては移植歯のドナーとなる可能性や,ブリッジの支台歯となる可能性もあります.抜歯のメリット・デメリットについては個々の症例で異なります.かかりつけの歯科医師とよく相談してみましょう.