山口拓朗 だから,読み手に伝わらない!

 山口拓朗 だから,読み手に伝わらない!

だから、読み手に伝わらない! (もう失敗しない文章コミュニケーションの技術)

だから、読み手に伝わらない! (もう失敗しない文章コミュニケーションの技術)

 

 読了.

 

仕事で使用するメール,プライベートで当たり前に使うSNS

どちらにおいても読み手に自分の意図が正しく伝わることが重要です.

 

文章のコミュニケーションは対面コミュニケーションとは違って,相手の顔色や声のトーンなどの情報がないために情報が限られます.

 

会話であれば「あれれ?」となったその瞬間に,お互いがこまめにやりとりしながら修正して大きな誤解に発展しないように進行できます.

一方で,メールでは上記のように情報が少ない上に,送って受けての時差のあるコミュニケーションで会話と比して誤解が生じやすいコミュニケーションです.

 

文章のコミュニケーションで失敗を防ぐためには「読み手不在」の文章になっていないかに注意し,伝わる文章のコツを押さえて書く必要があります.

 

第1章では,伝わる文章の総論,

第2,3章では,メールについて,

第4章では,SNSの文章技法について解説しています.

 

今のではもう変わっているかもしれませんが,少なくとも私が受けた国語教育の中にこのような伝わる文章に注目した指導を受けた記憶はありません.

しかし,今の世の中を生きるためには必須のスキルであろうと思われますのでこの本に出会えてよかったです.

 

特に興味深かった内容は,

・「一文一義」でまとめる

・読点は意味に応じて打つ

・接続詞を取捨選択する.(逆説の接続詞以外は省ける可能性を検討)

・読まれるメールの件名のつけ方

・「ネガティブ言葉」を「ポジティブ言葉」で言い換える(疲れた→頑張った,忙しい→充実している)

などでした.